HLSは、デジタルI/Oを超高速かつ一括で制御できる「1マスタ:複数スレーブ」のオープンフィールドネットワークです。
1つのマスタICに対し、最大63個のスレーブICを接続し、最大2016点のI/Oを制御することができます。
HLSは、プロトコルを内蔵しており自動的に通信しているため、1ノード当たり最大15μsの高速制御を簡単に実現することができます。
また、各パートナメーカのユニットをご使用いただけば、HLSでもアナログ制御を実現するが可能です。
HLS 導入ガイド、HLS テクニカルガイドは、こちらよりダウンロードできます。
HLSネットワークを構築するための各種デバイスを紹介します。
シリーズ名 | マスタ(センタ)IC | スレーブ(サテライト)IC | HUB-IC | |
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型 格 | MKY36 | MKY37 | MKY02 | |
パッケージ | ||||
I / O 数 | ― | 16DIN 16OUT | ― | |
動作電圧 | 3.3V (5Vトレラント) |
5.0V | 3.3V (5Vトレラント) |
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特 長 | 16/8ビットバス インターフェース対応 |
CPU不要 ベーシックモデル 低消費電力 |
CPU不要 T分岐、配線延長可能 |
*:各製品の型格またはパッケージ写真をクリックすると、当該製品の詳細をご覧になれます。
■仕様 | ||
通信方式 | HLS (Hi-speed Link System) マスタ/スレーブ型ポーリング方式 |
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接続形態 | マルチドロップ方式 (RS485) | |
通信速度 | 12Mbps/6Mbps/3Mbps(全二重/半二重) | |
通信ケーブル | カテゴリ5以上のシールドケーブル | |
最大接続ノード数 | 63ノード | |
I / O制御数 | 1端末:16 IN, 16 OUT 63端末:1008 IN, 1008 OUT |
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通信距離 | 通信速度 | ネットワーク最大長 |
12Mbps | 100m | |
6Mbps | 200m | |
3Mbps | 300m | |
トポロジ | バス(HUB使用時:ツリー/スター) | |
【備考】上記の通信距離については目安であり、使用環境により異なります。 |
■応答速度(全二重通信時) | |||
12Mbps | 6Mbps | 3Mbps | |
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2ノード | 30.33μs | 60.67μs | 121.33μs |
8ノード | 121.33μs | 242.67μs | 485.33μs |
16ノード | 242.67μs | 485.33μs | 970.67μs |
32ノード | 485.33μs | 970.67μs | 1941.33μs |
63ノード | 955.50μs | 1911.00μs | 3822.00μs |
(半二重通信時は、表記の数値の約2倍) | |||
■HUB使用時の通信距離 | |||
12Mbps | 6Mbps | 3Mbps | |
HUB-1 | 200m | 400m | 600m |
HUB-2 | 300m | 600m | 900m |
HUB-3 | 400m | 800m | 1200m |
HUB-4 | 500m | 1000m | 1500m |
HUB-5 | 600m | 1200m | 1800m |
HUB-6 | 700m | 1400m | 2100m |
HUB-7 | 800m | 1600m | 2400m |
(HUB使用時の応答速度については、MKY02マニュアルを参照) |
HLSは、「1マスタ:複数スレーブ」のリモートI/O制御ネットワークです。
マスタとスレーブとの間は自動で通信しており、最大63個のスレーブICを接続することができます。
HLSのマスタICには、各スレーブICに対応したI/O制御用レジスタと、通信制御レジスタ用のメモリが内蔵されています。
マスタICへ接続されているCPUは、このメモリをリード/ライトするだけで、各スレーブのI/Oを制御することができます。
また、通信スタートや、I/Oが変化した際の割込み処理などの通信制御も、メモリのリード/ライトだけで制御することができます。
接続にはRS485を用いたマルチドロップ配線を利用しますが、HUB-IC(MKY02)を使用することにより、T分岐や配線延長も可能です。
----------- リード動作 -----------
●I/Oの入力データはマスタIC内のメモリへ自動的に書き込まれ、常に最新の状態へ更新されています。
●CPUが各スレーブの入力データを個別に取得したい場合、
CPUがマスタIC内のメモリをリードするだけで、最新のスレーブ入力データを取得することが可能です。
----------- ライト動作 -----------
●CPUが各スレーブへ個別のデータを出力したい場合、
CPUがマスタIC内のメモリへデータをライトするだけで、最新の出力データをスレーブICへ出力することが可能です。
HLSは、独自のエラー判別機能を持っています。
マスタIC MKY36は、スレーブとの通信においてエラーが発生した場合、
どのスレーブで何回エラーが発生しているかを
レジスタにて確認することができます。
また、マスタICには、エラー通知ピン(CHK1,CHK2)が用意されており、
そこにLEDなどを接続することにより
目視にてエラー状態を確認することができます。
即時にエラーを検知したい場合には、割り込み機能を使うこともできます。
CHK1:1スキャン中にどこかのスレーブでエラーが起きた場合
CHK2:3回連続で同じスレーブがエラーを起こした場合
下図は、全二重通信時のHLSボードの標準的なブロック図です。
このように、シンプルな回路にて基板を構成できます。
マスタ | スレーブ |
[参考] 推奨パルストランスをご利用になると、活線挿抜も可能になります。
HLSは、マルチドロップ(RS485)によって構成されるネットワークです。
ネットワークを拡張したい場合もあるでしょう。そのような場合のために、MKY02というHUB-ICも準備しております。
これによって、配線延長やT分岐配線も可能です。