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FAQ:CUnet

CUnetの各製品に対してお客様からお寄せいただいた質問を下記にまとめました。
製品や技術に関して直接お問合せいただく前に、下記のFAQをご覧ください。

よくある質問一覧

CUnetファミリFAQ

No. 製品名 質問の内容
CU-001 全体 CUnetとは、どういうシステムですか︖ また、「CU」とはどういう意味なのでしょうか?
CU-002 全体 接続できるCUnet ICの数は? 共有メモリのサイズは?
CU-003 全体 一般的な(従来の通信のような)データセットをメールによって送受信したい。
送受信できるデータセットのサイズは?
CU-004 全体 メモリ共有にリアルタイム性はありますか?
CU-005 全体 通信ケーブルの長さはどれくらいまで利用可能ですか?
CU-006 全体 差動ドライバ / レシーバの選択⽅法を教えてください。
CU-007 全体 通信ケーブルは、どのようなものを選べばよいでしょうか?
CU-008 全体 ノイズが多い環境への適用テストや、通信環境の品質判定の方法はありますか?
CU-009 全体 HLSのスレーブの様に、ビットのON/OFFだけを扱うリモートI/O装置もネットワーク上に配置できますか?
CU-010 全体 CPUやプログラムを使用しないでリモートI/O通信が可能とのことですが、具体的にはどのようなICでどのように構成するのでしょうか?
CU-011 全体 CUnetで構築したシステムで、各ノード間での同期をとる手段はありますか?
CU-012 全体 CUnetの通信品質は?
CU-013 MKY43 1つのノードで32バイトのデータを共有メモリへライトする場合、4個のMKY43が必要になりますか?
CU-014 MKY43 メール送受信が必要とする時間は?
CU-015 MKY43 MKY43はどの様なCPUと接続できますか︖
CU-016 MKY43 CUnetのネットワークに参入しているノードを調べるにはどのようにすればよいでしょうか?
CU-017 MKY43 GMエリアのデータ変化を自動監視する機能はありますか?
CU-018 MKY43 ネットワークにおいて異常が発生した場合、どうなりますか?
CU-019 MKY43 MKY43のデータハザード回避方法はありますか?
CU-020 MKY43 GMMとは何でしょうか?

HLSファミリFAQ

HLSファミリに関するFAQは、こちらから。



質問と回答

CUnetとは、どういうシステムですか︖ また、「CU」とはどういう意味なのでしょうか? 最大64個のCUnet ICをシリアル通信にて接続し、各ノード間での共有メモリ環境を実現するネットワークシステムです。
共有メモリは全体で最大512バイトです。
「CUnet」は、心理学用語である「Collective Unconscious(集団的無意識)」と「Network」を接続した造語です。
「CUnet」は、株式会社ステップテクニカの登録商標です。
接続できるCUnet ICの数は? 共有メモリのサイズは? 最大64個のCUnet ICを接続できます。各CUnet ICには、ステーションアドレス(SA:Station Address)を設定します。
このSA値によって、それぞれのCUnet ICが識別されます。設定値の範囲は、0~63(00H~3FH)です。
一般的な(従来の通信のような)データセットをメールによって送受信したい。
送受信できるデータセットのサイズは?
MKY43はメール送受信機能を搭載しているため、Peer toPeer のメールの送受信が可能です。1回の最大メールサイズは、256バイトです。MKY43は、256バイトのメール送信用メモリ1つと、256バイトのメール受信用メモリ2つを搭載しています。
メモリ共有にリアルタイム性はありますか? 任意の装置がGM(グローバルメモリ)へライトしたデータを、全ての装置がリードできる状況になるまでに要する時間は、CUnetのメモリ共有動作の仕組みから、サイクルタイムと一致します。
CUnetのメモリ共有においては、サイクルタイムが極めて短時間であるため、高いリアルタイム性が提供されます。
CUnetのサイクルタイムは、転送レートとFS値によって決定されます。
サイクルタイムについては、「MKY43ユーザーズマニュアル(付録1:サイクルタイム一覧)」をご参照してください。
通信ケーブルの長さはどれくらいまで利用可能ですか? 転送レートにより、利用可能な通信ケーブルの長さが変わります。マルチドロップ形式による通信ケーブルの接続点数が32点の、通信ケーブル長の目安は次の通りです。さらにCUnet専用のHUB(MKY02)を通信ケーブルへ挿入(経由)することにより利用できる通信ケーブルの長さを数倍に延長することもできます。

<転送レート>12Mbps:100m, 6Mbps:200m, 3Mbps:300m

通信ケーブルの長さは、端末としてマルチドロップ接続されたドライバ/レシーバ部品の品種や接続数、ケーブル配線環境などによって変動します。したがって上記は、一般的な利用状況を想定した時に安定して使用できる目安です(保証値ではありませ ん)。
差動ドライバ / レシーバの選択⽅法を教えてください。 ドライバが「RS-422」および「RS-485」に対応し、かつ利⽤する転送レートをサポートしているのであれば、ほとんどの部品を使⽤することが可能と思われます。
⼀⽅レシーバは、レシーブ感度が伝送レートに対した⼗分な部品を選択することが必要です。
カタログスペック上においては、レシーブ感度として200mVp-pとなっていても、⾼速レート時には3Vp-p程度が⼊⼒されていなければ、正常に信号を再⽣しない場合もあるようです。

■レシーバは以下のような⽅法等によって事前に評価することをお薦めします。
12MbpsのRZ信号は、ビット変化が最も速い部分は6MHzクロックと等価となります。
したがって、6MHzのクロック相当の信号(サインカーブでも良い。デューティが50%の信号)を、ファンクションジェネレータ等の発振器(⽔晶発振器でも良い)によって⽣成し、レシーバへ⼊⼒します。
後は、そのクロックの振幅を、ボリュームや抵抗分割によって絞って⾏きながら、どの振幅レベルまでレシーバの出⼒側にデューティ50%の正常な再⽣が得られるかを観測します。
正常に再⽣可能な最⼩の信号振幅が、そのレシーバの⼊⼒感度です。
(⽬安としては、300mVp-p以下でも、正常に受信できるレシーバが良好です)
(当社のボード製品にはADM1485<アナログ・デバイセズ社>などを利⽤しています)
通信ケーブルは、どのようなものを選べばよいでしょうか? イーサネットLAN用の「カテゴリ 5」性能以上の通信ケーブルを推奨します。
シールドが施され伝送品質が高く、かつ加工性に富んだ推奨ケーブル(ZHシリーズの通信ケーブル)も用意されています(販売代理店へお問い合わせください)。
ノイズが多い環境への適用テストや、通信環境の品質判定の方法はありますか? MKY43の「LCARE信号」と「MCARE信号」を利用して判定することができます。
外来ノイズを受けて、通信に障害が発生した場合には、「LCARE信号」が発生します。
また、その障害が頻繁に発生し、かつ劣悪である場合には、「MCARE信号」も発生する場合があります。
任意時間内に、このLCAREとMCAREの発生回数を確認することにより通信品質の判定を行うことが可能です。
LCARE及びMCAREの発生回数はMKY43の内部レジスタCCTRで確認できます。
HLSのスレーブの様に、ビットのON/OFFだけを扱うリモートI/O装置もネットワーク上に配置できますか? できます。MKY46は、32ビットのI/O信号を扱えるCUnet専用I/O-ICです。
MKY46の入力に設定されたI/O端子の状態は、MKY46に設定したSAに対応するGM領域へ、常時(サイクル毎に)入力されます。
これにより全てのステーションでは、このデータ(入力信号の状態)を参照することが可能です。
MKY46は、出力に設定されたI/O端子へどのGM領域のデータを出力するかを、DOSA(Data Out Station Address)端子とDOHL(Data Out Hi-bit Lo-bit)端子によって、設定することができます。
CPUやプログラムを使用しないでリモートI/O通信が可能とのことですが、具体的にはどのようなICでどのように構成するのでしょうか? CUnet専用I/O-ICのMKY46を使用し、CPUやプログラムを全く使用せずに、CUnetを構築することができます。
MKY46が持つ各種の設定端子(SA、DOSA、DOHL、IOS、IOSWAP、INV)を操作することにより、1つのMKY46の入力信号を複数のMKY46の出力端子へ出力させるような構成を築くことが可能です。
詳細は、CUnet参考文献の「Let’s Try CUnet」のP.32 をご参照ください。
CUnetで構築したシステムで、各ノード間での同期をとる手段はありますか? MKY43およびMKY46は、RUNフェーズである(CUnetの通常状態である)時には、サイクルタイムの先頭時期が一致します。
このサイクルタイムの先頭時期は、「#CYCT信号(パルス信号)」によって通知されます。
この「#CYCT信号」を利用して各ノードの同期を得ることが可能です。
また、MKY43の割込み設定を利用することにより、サイクルタイム中の特定の時期にCPUへ割込みトリガ信号を発生させる(アラーム)ことも可能です。
CUnetの通信品質は? CUnetは、以下の3つの手法を併用して、通信ケーブルを伝播するパケットを検定します。
CRC16の検定率は、学術的な算術式によって導き出され、最悪でも17ビットデータ化けの検定率は99.99695‥%です。
CUnetは、更にフォーマットの正規性も検定すると共に、1ビット単位のRZ符号の正規性も常に監視しています。
これら3つの検定を全てパスしない限り、他装置からの受信データは破棄されます。
CUnetは、3つの検定の相乗効果により、どんな状況においても実質100%の検定能力を持っています。
1つのノードで32バイトのデータを共有メモリへライトする場合、4個のMKY43が必要になりますか? いいえ1個でも問題ありません。MKY43の設定として、占有幅(OWN)があります。「1個のMKY43が8バイト単位のエリアを幾つ占有するか?」という設定です。32バイトのデータを共有メモリへライトする場合は、このOWN値として「4」を設定することにより32バイトのライトが可能になります。
メール送受信が必要とする時間は? サイクルタイム、およびメール送受信時間の目安は、「MKY43ユーザーズマニュアル(4.3.7:メール送受信時間の予測)」に記述された計算式によって算出できます。
MKY43はどの様なCPUと接続できますか︖ CPUとMKY43は、バス信号線(アドレス、データ、リード、ライト)によって接続します。データバスサイズは、8ビットまたは16ビットの設定が可能です。16ビットに設定している場合、CPUのアクセスは16ビット固定サイズでのアクセスになります。
MKY43のCPUインターフェースは5Vトレラントですので、5V系CPUのバス信号線にも接続できます。
CUnetのネットワークに参入しているノードを調べるにはどのようにすればよいでしょうか? MKY43は、0番~63番(64個:00H~3FH)のSAに対応して、64ビットのフラグレジスタを数種類持っています。その1つとして、GMの共有が成立(ネットワークに参入)しているSAエリアのビットが「1」になるメンバフラグレジスタ(MFR)があります。
これにより、SAに対応する個々のステーションの状態を認識することができます。
GMエリアのデータ変化を自動監視する機能はありますか? GMエリア内のデータが変わったことを検出するための設定が可能です。
データリニューアルチェック(DRC)です。DRCは、64ビット構成のレジスタ(DRCR)によって操作します。
DRCRへ「1」を設定したSAエリアのデータが変わると、MKY43から割込みトリガ信号を出力させることができます。
ネットワークにおいて異常が発生した場合、どうなりますか? 外来ノイズによる瞬発的な通信障害の場合、ノイズを受けた瞬間に受信中であったパケットを破棄するかを検証し、データの品質が保たれない場合には、受信パケットを破棄します。この場合、MKY43のLCARE端子から、LEDを駆動するパルスが出力されます。
また、ケーブル断線やコネクタ外れによるネットワークからの離脱の場合は、他のステーションとのメモリ共有動作ができなくなるため、RUNビットとSTARTビットが共に「0」へ戻り、共有動作を停止します。
ユーザはこのことを、割込みトリガ信号の受付けやフラグ遷移の検出によって認識することができます。
MKY43のデータハザード回避方法はありますか? MKY43には、独立した1つのメモリブロック(MB)分である64ビット(8bytes)のバッファがあります。専用のコントロールレジスタを操作することによって、バッファのデータを64ビット一括してGMへライトすることができます。
また、専用のコントロールレジスタを操作することによって、GM内のデータをバッファへ64ビット一括してコピーすることもできます。
これによりユーザCPUとのデータサイズ違いによるデータハザードを回避して、64ビット幅のデータを取扱うことができます。
GMMとは何でしょうか? GMM(Global Memory Monitor)機能とは、MKY43がネットワークへ参入せずにGM(グローバルメモリ)内を覗き見する機能です。
MKY43をGMMステーションとして動作させるためには、SCR(System Control Register)の設定により行えます。
GMMステーションのMKY43は自身のステーションアドレス(SA)を持たないので、メールの送受信、GMMステーションからのメール、GMMステーションにおけるデータの書換えはできません。
GMMステーションはネットワークの品質を維持できる限り、いくつでも接続することができます。
システムにGMMステーションを増設しても、サイクルタイムやメール機能の妨げにはなりませんので、システムのメンテナンスやデバッグ時にご利用いただけます。